AGA治療って実際どうなの?

  • 両親や祖父母に、薄毛の人がいる
  • 朝起きると枕に抜け毛が落ちている
  • 太く芯のある毛より、細く短い毛が毎日多数抜ける
  • 近ごろ「薄い」と言われたことが増えた
  • 両親や祖父母に、薄毛の人がいる
  • 朝起きると枕に抜け毛が落ちている
  • 太く芯のある毛より、細く短い毛が毎日多数抜ける
  • 近ごろ「薄い」と言われたことが増えた
しょう吉

このような悩みを抱えている人は AGA 対策が必要かもしれません。
CMで流れているような市販の育毛剤を使用し、ホームケアを行っている人もいると思いますが、育毛剤は医薬部外品であり、抜け毛の予防にはなりますが、新たに発毛させる効果はないことはご存知でしたでしょうか?

目次

AGAはなぜ起こるのか

AGAが起こる仕組み

抜け毛が多くなる原因として考えられているのが、毛髪サイクルの乱れです。毛髪サイクルが乱れる要因は

  • 男性ホルモン
  • 遺伝
  • ストレス
  • 食事などの生活習慣

と言われますが、その中でももっとも大きい影響を与える要因は男性ホルモンと考えられています。男性ホルモンであるテストステロンが、ジヒドロテストステロンに変化し、毛髪を作る細胞の働きを低下させることが原因と言われています。

あなたのAGAはどんな状態?

病院に抜け毛が気になる方が受診されると、医師は先ほどお話ししたような要因がないかチェックし、さらに抜け毛の進行度を把握します。AGAの症状を把握するために、ノーウッド・ハミルトン分類という方法を用いて患者様のタイプを把握するのです。これは、アメリカのハミルトン医師がAGAの進行具合を7つの段階に分類したものです。この分類で、日本人に一番多いタイプはVertex(バーテックス)型と言われています。

AGAの治療とお薬

医師によるAGA治療の基本は「投薬治療」であり、いわゆる飲み薬や塗り薬を使った治療になります。その治療に使われる薬は基本的に医師の処方箋が必要で、薬局やドラッグストアで手に入れることはできません。その分、市販の育毛剤やサプリメントに比べて強い発毛作用を持ちます。治療に使われるのは主に「ミノキシジル」、「フィナステリド」の2種類の薬です。

1:ミノキシジル

これは、髪がはえる原動力となる「成長因子」と呼ばれる物質の分泌を高めてくれる薬です。もともと高血圧の治療薬として使われていましたが、のちに脱毛症を改善させる効果が認められ、現在は発毛剤として処方されています。

2:フィナステリド

こちらは抜け毛の一番の要因である男性ホルモンを抑える薬です。といっても、大事なホルモン自体を抑えているわけではないのでご安心ください。

男性ホルモンであるテストステロンは5アルファリダクターゼによってジヒドロテストステロンという「悪玉男性ホルモン」に変化します。このジヒドロテストステロンは通常2〜6年あるとされるヘアサイクル成長期を極端に短縮してしまう作用があります。そのヘアサイクル成長期が短くなると、髪の毛が「太く、長く」成長する前に抜けてしまい、髪全体が「細く、短い」状況に追い込まれ、薄毛になっていくとういうことが判明しております。すなわち、ジヒドロテストステロンの影響で薄毛が進行するのです。

そして、フィナステリドはこの5アルファリダクターゼを阻害する働きがあります。これによってテストステロンがジヒドロテストステロンに変化させるのを防ぎ、短縮されたヘアサイクルを正常な状態に戻すことができます。ヘアサイクルが元に戻れば髪の毛も太く長く成長できるため、薄くなっていた部分の毛量が回復していくという仕組みです。

効果が出るまでどのくらい?

しょう吉

治療を実際に開始したとして、どのくらいで毛量が回復してくるのでしょう?

治療開始後、月一回の通院と毎日の内服を継続します。そして発毛剤の効果が出て、正しいヘアサイクルに戻るまでに少なくとも半年の時間がかかるといわれております。治療終了時期は本人の希望にもよりますが、だいたい半年から1年ほどと言われています。

「飲んですぐに髪の毛が生えてくる!」

というのは漫画の世界のお話なのですね。また治療を続けているうちは抜け毛抑制や発毛促進の効果がありますが、服薬を辞めれば効果はなくなり薄毛は再度進行します。そのことも考慮して、一生内服薬を継続する患者様もいらっしゃいます。実際の治療期間については病院やクリニックで医師にご相談ください。

治療費は病院によって違ってくるの?

治療費についてご説明します。AGAの治療は保険が適応されないので、病院やクリニックで治療費を自由に決めることができます。いわゆる自由診療というもので、治療費や薬の費用を勝手に決めていいのです。従って、病院やクリニックによって治療費はバラバラです。となると、どのくらいの治療費が妥当なのか、患者様自身では判断が難しいところです。
ポイントとなるのはご自身の薄毛治療の目的です。

例えば、将来の薄毛対策や進行予防が目的であれは、フィナステリド・デュタステリドなどの脱毛抑制薬のみの処方で十分なことが多く、価格帯は毎月3,000~7,000円と考えられます。

また、「髪を増やす・生やすこと」という増毛・発毛が目的であれば脱毛抑制薬に加え、ミノキシジルなどの発毛促進薬を併用する必要があります。そうすると、価格帯は毎月15,000〜40,000円となることもあります。

これらは飲み薬と塗り薬を基本とした費用ですが、そこに直接頭皮に治療薬を注射する注入治療も行うプランの場合は、1回当たり約50,000円〜100,000円追加費用が発生することもあります。ご自身の今の毛量・頭皮の状態を確認したうえで、目的に合わせた治療を選べるように、病院で医師にご相談ください。

しょう吉

最寄りの皮膚科でも治療できることが多いです。自分一人で悩まず、是非ご相談してみてください。

【 監修医師 】
●小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 

《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/

身体・心・生活に役立つ情報を紹介し、健康と豊かな生活を手に入れるために必要な知識を配信しています。

目次